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去年は大学にはいったものの、椅子に座って授業を受けながらじっと座っている私よりも、バレエを踊っている私の方が自分らしいのでは・・・・・・と思い始めました。将来はバレエの道に進みたいと思っていたので、今、この時に大学の授業を受けているよりも、本格的なバレエへの一歩を一日でも早く踏みたかったので、大学を辞めました。'97は、バレエの道に進路を決定した、私にとってとても意味のある年でした。
以前から、様々な踊りを経験できるレパートリーの豊富なスターダンサーズ・バレエ団にとても魅かれていて、当バレエ団に入りたいと思っていました。
今回の公演は、念願の当バレエ団での私の初舞台です。限りなく学ぶことがあり、またその様な環境の中に存在できることに心から感謝しています。
今後とも、リハーサルや練習、そして舞台を通して大きく成長したいと思っています。
田川裕梨

私は、今まで様々な人達や作品からパワーをもらって、与えられたものから自分なりにいつも新しい発見をしながら踊ってきました。与えられる役は、その人の表面的なイメージで決められることの方が多いのですが、イメージではないと思われるものをやる時、自分では意識していない部分について深く考えさせられたり、それによって成長させられることも多いです。役によっては、自分を捨てて一度、心の中を真白にしてから取り組んでみたりしますが、その経験がまた、自分というものの一部、エッセンスになったりもします。もしかしたら、その意識していない部分の方が本当の自分かもしれないし、人間の中身はもっともっと大きくて無限だと思っています。バレエで表現されているもの、人間誰もがみんな持っている要素、大切に取り組んでいきたいです。
その一方では、自分の中から自然に生まれ出ようとしている自分自身の本当の踊りをやってみたいという気持ちも、強くなってきています。私の踊りを通して、観てくださる人達の、まだ眠っているかもしれない心の中の暖かいエネルギーが、大きく広がっていてほしい・・・・・、これが私の大きな願いです。
中村真理子

 

 

 

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